SHOW DOWN [雑談夜話]
２００９年７月。
中国は北京オリンピックを成功裏に終えたが、貧富の差が広がり、失業者が急増した。
共産党政権は人民の不満を抑えるため、日本への覇権行使を宣言する。
中国は、まず日本にミサイルを撃ち込み、尖閣諸島への攻撃を開始した。
しかし米国の新大統領は日米安保条約の発動を拒み、日本を支援しないと言明した。
これは？トム・クランシーさんの新作でしょうか？
いいえ、これはジェッド・バビン氏とエドワード・ティムパーレーク氏の共著による
「SHOWDOWN」という本の一部です。
いっやー、好きですねー、アメリカは。こうやって日本が叩かれる小説が。
トム・クランシーさんの「日米開戦」なんて、私は「GANDAM SEED Destiny」以下の
現実性程度に読んでました。
（「僕は、本当は、戦いたくなんてないのにぃーーー！」）
で、このお２人は、どんな方なんでしょう？新手の日本バッシング狙いの小説家？
ジェッド・バビン氏
先代ブッシュ政権の国防副次官。空軍将校の出身で弁護士活動から著作活動まで
幅広い領域で活躍しており、軍事問題に詳しい。
エドワード・ティムパーレーク氏
レーガン政権時代の国防総省の動員計画部長。先代ブッシュ政権では
退役軍人問題担当のホワイトハウス高官にも任命された。
海軍士官学校卒後に海兵隊将校となり、戦闘機パイロットまで務め、
議会下院の軍事問題スタッフを歴任。
中国軍事関連の著書も今回のほかにすでに刊行している。
と書かれています。
つまり、このお２人は、そこらの軍事ヲタクやジャップ嫌いの小説家ではないのです。
米国政府にも関わった、軍事関係の専門家なのです！
すぅえええーーー！
つまりこの話は、それほど荒唐無稽ではないって事っすか？
この本は副題に「なぜ中国は米国との戦争を欲するか」と書かれており、
中国人民解放軍の実態と、中国の対外戦略の特徴を分析しているそうです。
この本は９章の構成だそうですが、ちょうど真ん中の第５章当たりが
「中国と日本の戦争」となっていて、前述の日中両国の軍事衝突の状況が記されているそうです。
う～ん、色々と考えさせられてしまいます。
そう言えば、最近また世界各国で日本タタキが強くなってきたような・・・。
韓国・・・竹島問題と日本海の呼称。（韓国世論では、現在の脅威は北朝鮮より日本だそうです。）
中国・・・靖国問題と日中境界線での油田開発。日本領海内の潜水艦の侵犯。
アメリカ・・・米国産牛肉輸入の強制。（８月までに日本が米国産牛肉の輸入を目に見える形で
成果を出さないと、報復関税をかける制裁法案が上院で可決されました。）
英国・ニュージーランド・・・ＩＷＣにて商業捕鯨再開による一斉反発。
「こんな採択は無効だ！」と言ったとか？
な、なんと、相変わらず訳も判らず「世界ののび太」状態の我が祖国です。
北朝鮮包囲網を敷く前に、日本包囲網が完成してしまいそうです。
私は、日本と中国が戦争するなど「１００年はありえない。」と思っているタイプですが、
日本はそれほど、「今そこにある危機」状態なんでしょうかね？
（「ワッハッハッハ、ビグザム量産の暁には、連邦など蹴散らしてくれる！」）
なお、この「SHOW DOWN」は日本語化はされていないようです。
日本語化されたら是非読んでみたい一冊ではあります。
最後に、
この記事は日経ＢＰの「SAFETY JAPAN “外交弱小国”日本の安全保障を考える（第25回）」
を元に書いています。
直リンはいいかどうかわからないので、ＴＯＰにリンクを張ります。
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/
是非読んでみて下さい。
この話のリンク先を見ました。
史上初の女性大統領が「ヒラリー・クリントン」と言うのが、意味深です。
確かにこの人なら、日米安保条約の発動拒否をしそうです。
考えていると、日本が米軍に助けられた事は無いのでは？
逆に今は日本が米軍を助けてますよ。
日中戦争が無いと考えられているのは何故？
台湾有事が起これば、日本は否応なく巻き込まれると思いますよ。
by XXX（とりぷるえっくす） (2006-07-01 11:35)
こんばんわです。
以前、先輩がクレー射撃は平和の象徴だと言っておりました。
先輩 「戦争してる所でこんな事していたら、ライフル(軍用）持って前線に行けと言われるよの。」
私 「そおっすね～」
先輩 「そうよ～射協のマークも平和のシンボルの鳩なんかにしないといかんよの～」
私 「いいっすね～」
・・・こんな具合に冗談を言って笑っていたのですが、実際平和じゃないとできない遊び（スポーツ）ですよね。
ホントいつまでもできるといいのですが。（戦争なんかがおきる前にシューターが高齢化のためにいなくなり、できなくなるのが先かもですね（＾＾；）・・）
by ｕｎａｇｉｎｅｋｏ (2006-07-01 20:57)
はじめまして、XXXさん。
確かに女性大統領が誕生したら、他国のために戦うなんて約束は反故にしそうですね。「なぜ、私達の大切な子ども達が、遠い海を隔てた国同士のために、血を流さなければならないのでしょうか？」とか言う感じで。
（その前に「浮気亭主抹殺法」とか出来たりして。）
台湾有事、最もあってはならない有事の１つだと思いますが、台湾の方が日本の援軍など拒否するのでは？それより、そこまで中国に国力が付けば、台湾は自然と合流する流れになるのかな、と「甘～く」考えております。
by SHINDEN (2006-07-01 23:33)
こんばんわ、unaginekoさん。
確かに、おっしゃる通りです。戦争なんてあったら、クレー射撃なんてやらせてもらえないでしょうね。（弾も火薬も戦争に供出されそうです。）
もっとも私は、そんなに簡単に日本（自体）が戦争に巻き込まれるような事は無いと思っているんですけどね。（平和ボケ日本人の典型ですかね？）
米中の緊張間が高まれば、中国の貿易相手先は主に日本になるんですから、逆に日本を攻撃するとは思えないんです。
しかし・・・日本の外交のマズさには、いいかげん愛想が尽きてます。
（愛想が尽きても自分の国だから何ともしようがないいんですが。）
by SHINDEN (2006-07-01 23:44)
この本は、中国に支援を受けた北朝鮮が、大阪を核ミサイル攻撃する所から始まると出ていました。
北朝鮮の今回のミサイル発射問題。中国は本腰を入れていないように感じれられます。そうなると、この本のシナリオが現実になる可能性もあるかも？
北朝鮮の孤立より、日米と韓国、中国、ロシアの立場の違いの方が明確になってしまった今回のミサイル事件。北朝鮮にしてみれば、計算通りかもしれませんね。次は急に方針転換して、アメリカに歩み寄りを見せ、資金援助（主に日本が負担）を引き出すでしょう。
by とおりすがり (2006-07-13 12:22)
日本の敵基地攻撃論に対して、中国・韓国・北朝鮮から一斉に非難声明が出ています。
面白いのは、韓国と北朝鮮がほぼ同じ内容の非難声明を出している事です。
どちらも「日本の攻撃の矛先は、わが国（北朝鮮・韓国）に向いている。日本の軍国主義の拡大と領土的野心の表れ！」と言っています。
北朝鮮のミサイルより、日本の軍拡の方が恐いんでしょうね。
by ともなり (2006-07-13 12:45)
>こんばんわ、とおりすがりさん。
北朝鮮による大阪への核攻撃とは、またすごいシナリオですね。
確かに時間が経つにつれ、日・米・中・露・韓の立場の違いが現れているように思います。しかし中国が本気ではないとは、私はあまり感じません。
むしろ中国は、（面子にかけて）かなり動いてはいると思っています。
>はじめまして、ともなりさん。
確かに、日本の敵地攻撃力の保持に、北朝鮮・韓国・中国が反発していますね。韓国が「日本の攻撃はわが国に向いている。」と言うのは、ちょっと理解できませんね。（ヨン様の国に攻撃を仕掛けたら、全国２００万の中老年女性が許しはしないでしょう。）
周辺国に気を使いすぎて、自国の国民の生命と財産をないがしろにしたら本末転倒ですものね。防衛力を高めるなら、しっかりやって欲しい気がします。
by SHINDEN (2006-07-14 00:55)